こんにちは統園鍼灸院 受付のあべです。
今月より「院長vs患者さんとのおはなし」を連載します。よろしくお願いします。
坐骨神経痛で寝たきりに
75才のM子さんは自営業の奥様で、会社の経理から業者との付き合いも積極的にこなすバイタリティあふれる活発な方です。
ところが昨年の10月突然、足腰の激痛に見まわれ寝込んでしまわれました。すっかり弱気になったM子さんは、まるで別人のように精彩を欠いてしまい見かねた息子さんが「先生、母を助けて下さい」と電話をかけてきました。
息子さんは、定期的に腰痛で来院されていて院長とは旧知の間柄です。
最近は、かなり調子がよくなってきているので週1回リハビリに来てもらっています。「先生、この頃自分で寝返りがうてるようになってきたんですよ」とうれしそうなM子さんの声。
「それはすごいじゃない」
「散歩も付き添ってもらいながら、少しずつ距離が伸びてきたんです・・・でもね、自分の足なのに重くて困っています。」
ここで院長が、M子さんの足首あたりをさわって確認している様子。
老化はアキレス腱から
「う~ん。アキレス腱が固いなぁ~。」
「そうそう、ねぇM子さん老化って身体がどうなっていくことだと思います?」
「えっ?何でしょう?どうなっていくのかしら?」
「実は老化って縮んで固くなることなんですよ。」と院長。
「縮んで固くなる?」驚いた様子のM子さん。
「そう、放っておくと身体は縮んで固くなる一方。だから無理のない範囲で意識して伸ばしていくことが大切なんです。」
「なるほどー」とM子さんの声(と私の心の声)
「でね、意識して伸ばしているとだんだんアキレス腱が柔らかくなるでしょ?そうすると、いいことが起こるんです。」
「何でしょう?」
「あのね、すり足をしなくなって足が軽くなっていくんですよ。」
「そうなんですか?今日から早速意識してみます」
現在は、治療を受け→身体が軽くなり→お家に帰って活動と、とても良い循環ができているM子さん。いつもご主人が付き添って来られるのですが、昨年の秋突然の足腰の激痛で来られた時のM子さんは、歩くのもスリッパをはくのもとてもつらそうでした。
その頃「寝込んでいる間に身体の動かし方を忘れちゃったのよ」と小さな声で何度もおっしゃいました。
院長は、患者さんにベットに横になっていただき治療をすることが多いのですが、M子さんは頭で考えてからおそるおそる横になるという状態でした。
3回目の治療までは、腰の痛みがつらかったM子さん。治療のたびに良くなり4回目には早くも痛みが激減
治療後は背筋が伸びて、きれいな立ち姿に
その後は治療とリハビリを受けながら、ご自分の身体の動きを少しずつ思い出されていきました。その頃から自然と声も、もとの大きさに戻られてきたようです。
坐骨神経痛のリハビリ
もともと快活で、よく出掛けられたというM子さん。
あきらめずに週に1回院長の治療とリハビリを受けることで、少しずつ以前のM子さんに戻られていくようです。
何よりご本人の前向きの発言がそれを物語っています。
今では、週1回院長の治療を受けられるほか、訪問リハビリやディサービスにも通われるようになり回復がめざましいM子さんです。
最後までお読みいただきありがとうございました。 あべ