歩行時に膝痛。外出できない、正座できない。毎日がつらいです

歩行時に膝痛。外出できない、正座できない。毎日がつらいです。

こんにちは。統園鍼灸院院長 市野です。

先日常連の患者さんとこんなやり取りを。
「先生、息子が捻挫したんで整形に連れて行ったら、膝が痛いというおばあちゃんであふれていました」

整形外科が、高齢者で込み合っていることは前々から聞いていましたが、その多くが膝痛を訴える高齢の女性。
しかし、よくよく考えてみると理にかなったことであり、別段驚くほどの現象ではなさそうです。

というのは、女性は男性に比べもともと筋肉の質量が少ないため、閉経を契機に筋肉の劣化が男性より進行しやすいのです。
筋肉だけでなく骨量も同様。
ですので、骨粗鬆症にり患する割合も女性のほうが格段多いのです。

膝関節を痛める要因は骨の変形と筋肉の劣化老化です。
そんなわけでひざ痛の発症は閉経後の女性に多く見受けられるのです。

以下は、病院を受診した際、担当医からこんなことをサクッといわれ、治してもらうはずの希望が失望で心が凹んでしまった患者さんの事例です。

事例1 太っているから痛いんです。痩せなさい

60代のA子さん。
間違いなく肥満体形。
若干0脚気味で階段の昇降時膝がずきずき痛みます。
整形外科に通院中で湿布、鎮痛剤の服用で何とか耐えしのいでいるのですが、全く改善する気配なし。

「太っているから膝に負担がかかるんですよ。もっと痩せましょう」

まさに図星。
そんなことわざわざ面と向かって言われても。
わかっていても解決できなくて心がへこんでいるのに。

A子さんの心によりそう風でもなく、事実を淡々と伝えるだけのドクター。
そしてお大事にと事務的に渡される湿布と薬の山。

A子さんはもうここに通い続けてもよくなる気がしないわと別の通院先を検討したほうがいいかもと感じるようになりました。

その後、ご自分でホームページを検索、統園鍼灸院へ来院されました。

事例2 こんなに膝が曲がっているんでなかなかなおらないよね

75歳のB子さん。
近所の整形外科には腰痛、ひざ痛関連でもう20年以上通い続けています。
人当たりの良い気さくな先生で、通院自体は苦にならなかったのですが、今から振り返ると、なんでもっと早くほかの手段を考えなかったんだろうといささか後悔している様子です。

B子さんの通院歴はこんな感じでした。
40代くらいから時折腰痛を感じるようになり近くの整形を受診。
レントゲンを撮った結果骨には特に問題なし。
電気を当てたり、湿布をもらって、腰痛悪化時は鎮痛剤で対応。
特に治療方針に疑問を抱くこともなく「まっ、年取ればいろいろ悪いとこでてくるよね」と楽観視していました。

ところが数年経過するうち、腰痛はさほど気にならなくなったのですが、ひざの内側から痛みを感じるようになり、とくに歩行時がつらくなりました。
ドクターに話しますが、「まっ、年取るといろいろ障害でてきますよね」と相変わらず電気、湿布、鎮痛薬での対応と、従来からの治療方針を特に変える様子はなし。

そのころからB子さんは家族や友人に、「なんかひざ曲がってきてない?」といわれるようになったのですが、「年取るとまっ、しょうがないよね」とまたもや特に問題視することなく、楽観的に受け止めていました。

ところが楽観視していたA子さんに不安のほうが大きくなってきました。
腰痛は確かにつらいけど、外出や正座に大きく問題はありませんでした。
しかし膝痛は事情が違います。
真面目に通院しているにもかかわらず、痛む頻度、範囲、痛みの程度が徐々に悪化していき、通院のための外出自体が非常に苦痛になり始めたのです。

その旨をドクターに告げると、「こんなに膝曲がってるとなかなか治らないよね。」

「えっ!?いやいや治りたくてこうして真面目に通院してきたのにその言葉はないんじゃない?!」
言いようのない喪失感に陥ったとのこと。

なんだかこのままずるずると通院するのも嫌になり、またひざ痛のため外出頻度も少なくなってきたB子さんを心配して、ご家族が、手術、通院先の変更などを視野に入れ、B子さんと協議しながら、今まで以上に真剣にこの先どうしていくべきか話し合うようになりました。

事例3 外出をひかえて安静にしてたら楽になります

60半ばのC子さんは友人が多く、年に数回グループで旅行に出かけるなど充実した熟年ライフを満喫していました。

ところがここ一年はひざ痛のため、旅行はおろかちょっとそこまでの外出もおっくうになり、まるで人が変わったみたいに心身がやつれたねと家族や友人に言われ、がっくり落ち込んでいます。

病院には指示通りにきちんと通院していました。
渡された湿布や薬もおこたることなく服用し、あまりに痛むときはヒアルロン酸注射をしたことも。
にもかかわらず一向に良くなる気配が見えず、「先生、ちっともよくならないのですが、私の膝痛はよくなるのでしょうか?」

不安げにドクターに尋ねたところ、「あなたは動きすぎですね。外出を控えて、安静を保つようにしないとなかなか楽にならないだろうね」

「そうですか。」といったものの全く心が晴れません。
好きなことを続けたいので、真面目に通院し、ひざ痛を早く治そうと努力をしてきました。
にもかかわらず、「好きな外出を控えましょう」が答えではあまりにも寂しいですよね。

実はC子さんの息子さんが腰痛で統園鍼灸院とご縁がありました。
最初は針は怖い、嫌だと難色を呈していたC子さんでしたが、息子さんに説得されて、その後私どもとご縁ができました。

事例4 変形性膝関節痛の手術後半年経過「手術は成功しました」

D子さん75歳。

「先生、確かに激痛ではないですが、結構毎日膝痛いです」
ドクター「いや、手術は成功し、何ら問題ないですが」

これ実はよくあるパターンです。手術後のレントゲン写真をみながら、手術は成功。
なんら問題はないと言い切るドクターに対し、期待値を下回る結果に不満げな患者さん。

なぜこんなことが起こるのでしょう。
専門医なら画像やデータをもとに痛みの程度を推測することは容易でしょうが、患者さんが心に感じる痛みの度合いを推測する力が低下しているのかもしれませんね。

確かに高度医療機器の導入、パソコンカルテの普及により、診断技術は昭和のころと比べはるかに発展しているように思います。
その反面、患者さんをしっかり見る、聞く、触ることが少なくなって、患者さんとの距離が遠くなってきていることが懸念されます。

患者さんがドクターに勇気を出して、本音を話してみる。
患者さんが期待しているのは結論と同時に寄り添ってくれる心ではないでしょうか。
「手術は成功です」は本当に患者さんが聞きたかった、知りたかった回答でしょうか。

あっ、この人に話をしてもだめだと感じたとたん、人は心を閉ざします。
D子さんもしかり。
楽になることを信じて手術を受け、つらいリハビリも頑張った。
たしかに激痛ではないが快適といえる日常には程遠い膝の痛み。

薬や注射で様子を見ていたが、改善せず悪化したので、医者から手術を勧められ了解した。

今は振出しに戻ったような気がする。
また薬と注射そして再手術?
人生そんなに長くないのに私の人生痛いだけ?と不安で頭の中が真っ白に。

幸いなことに、息子さん、娘さんがD子さんの心の不安をしっかり受け止めてくれて、D子さんが今後、痛みの少ない余生を過ごすに何がいいだろうと一生懸命探してくれたそうです。

そして娘さんの相談電話をきっかけに統園鍼灸院とご縁ができました。

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まとめ

膝に痛みを感じて、まず足を運ぶのは整形外科だと思います。
そこでトラブルが解決されるとめでたしなのですが。
熟年世代に突入すると、筋肉関節レベルでの肉体的劣化に心の不安定要素が相混ざり、一筋縄でいかないのが現状です。

病院にすがるしかないと治療の選択肢を限定してしまう人、あらゆる情報を求めて何とかこの痛みから解放されないかと模索する人。思考、行動によって結果は全く異なってきます。

では、藁をもすがる思いで来院される患者さんを自費治療家はどのように対応すべきでしょうか。

保険診療の10倍近くの費用をいただく以上、わたくしは以下の信条で患者さんに対応させてもらっています。

1:  初回できっちり、明らかな変化を出し、これならきっとよくなるという希望を患者さんに抱いていただきます。

2:  その人に会った言葉を考え、腑に落ちる説明を心がけています。
と同時に患者さんの気持ちに寄り添うマインドを常に意識しています。

3:  時には、残念なお話をしなければならないこともあるでしょう。
できることを精一杯サポートさせていただきます。

4:  患者さんの良くなっていく喜びは治療家の私の喜びです。

保険制度がもたらす恩恵は十二分に受けており、日本人の寿命は世界でも有数の長寿国となりました。
しかしその反面、保険治療オンリーで健康寿命を維持するのは厳しいと思います。

保険治療でカバーできること、疑問に感じることを賢く嗅ぎ分け、たった一度きりの人生、悔いなく充実ライフを送っていただきたいです。
そう本気で思うあなたを私は心よりサポートさせていただきます。

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