なかなかよくならない「ばね指」。なんとか自分で治したい
こんにちは。統園鍼灸院院長の市野です。
ばね指になってしまった原因はズバリ指の酷使による筋肉疲労です。
20代、30代のうちはたいして負担になっていなかった手作業が40代になったころにはじわりじわりと手指にストレスがかかり始め、なんとなく手指が痛いなあと感じるように。
ま、そのうち治まるだろうとさほど気に留めないでいるうちに痛みはどんどんひどくなり、気が付けば指を曲げ伸ばすたびに激痛を伴うパキンパキンとまるでばねのようなぎこちない動き。
このような状態に陥った指のことをばね指といいます。
さすがにこれはまずいと考えいよいよ治すための行動に出るタイミングです。
以下に書かせてもらった失望篇は最終的に私のところにたどり着いた患者さんがまずは行動してみてうまくいかなかった事例です。
<事例1>まずは近所の整形外科にいってみたら編
取り急ぎ近所の整形外科へ足を運んだA子さん50歳。
スーパーで週3日レジ打ちのパートをしています。
昨年の秋ごろよりなんとなく右手の付け根、手のひらが重だるいような気がしていたが特に深くは気にしていませんでした。
ところが年末は人手不足もあり、週6日勤務し始めると途端に腱鞘炎、ばね指と思われる症状が一気に噴出。
痛みに耐えながら塗り薬と湿布でなんとか年末商戦を乗り切ったものの、正月休みがすぎても一向に痛みはよくなりません。
家事の一つ一つの作業も苦痛です。
業を煮やして正月明け、近所の整形外科を受診。
待たされること一時間。
ようやく名前を呼ばれて診察室に。
ドクターは簡単な問診の後「あっ、それは腱鞘炎と軽度のばね指ですね。湿布出しておきます。固定して手を使わないようにすればなおりますから」で終了。
一時間も待たされて病院での対応に全く納得いかないA子さん。
だって病名くらいはなんとなく見えていたし、医師から言われたことはすでに実行済み。
それでも回復しないので治してほしくて受診した希望は木端微塵です。
仕方なく病院以外で診てもらうことを考え始めたA子さんはすがるように私どものところに電話をかけてきました。
「あの、ホームページ見たんですけど。自分でもばね指を治せるリハビリを教えてくれるんですか?何回も通院しなくても治るって本当ですか?」などなど矢次ばやの質問攻めです。
<事例2>指示通りに毎日整骨院に通院しているのに編
肩の痛みで近所の整骨院に延々通いつめているB夫さん、70歳。
定年退職後、趣味の俳句同人誌の編集作業を生きがいに充実した日々を送っていたのですが、パソコンに集中すぎたのかひと月ほど前から右肩に激痛が走り、ほぼ毎日通院しています。
そこでの治療法は患部に電気をかけたあと、10分ほどマッサージをしてくれるとのことで、さすがにひと月まじめに通院した甲斐あって、肩の痛みは半分ほどにと喜んでいたら、今度は人差し指の曲げ伸ばし運動がしづらくなり、特に朝起床時は少し曲がった感じで固まることが多くなりました。
先生にそのことを伝えると、「保険ではいろいろ制約があって、一度に複数の場所は施術できないんです。なので一番つらい症状に的を絞って治療させてください」といわれ気持ちが凹みました。
実はつらいのは肩だけではなく、首や背中、時には腰もパンパンに強張っていて、指示通りにまじめに通院していたのになんだか痛い場所が増えてしまったことに気落ちしたとのこと。
こんな調子だといつになったらスッキリする日がくるのかと不安になり、ほかに手段はないかとネット検索をされ、私どもとご縁が出来ました。
自費治療での施術内容と金額を説明しましたところ「いくら安い料金でも治らないのなら意味がないです。自分でばね指を治していくやり方があるなんて目からうろこです」と初めてうける治療の内容に期待を寄せていらっしゃいます。
<事例3>自力でよいと思うことを一生懸命頑張ったんですが編
自称健康情報コレクターと笑うC子さん。
40歳のトリマーです。
3か月ほど前から鋏を使うたび親指の複数個所が痛みだし、最近はどうにもこうにもできなくなり、少し仕事を休むべきかなあと悩んだ末の問い合わせでした。
職業柄中腰での作業が多く、過去、腰痛や肩こりで辛い思いをした時期もあったそうで、ネットや情報誌から自分に合った対処法を模索しながら、悪化させないよう自己努力を続けてきました。
病院に行っても湿布や痛みどめの薬を処方されるだけで、これは根本的な解決にならないとピンときたC子さん。
病院で期待できないなら自分でなんとかしなきゃと、それが自分の体の痛みに関心を持つきっかけになったそうです。
そんな実績から今回もばね指、腱鞘炎について情報を追いかけ、自分なりに努力してきたのですが、なぜかうまくいかず、次第に増強する痛みにすっかり心が弱くなってしまいました。
理由の一つとして、腰痛は悪化させる要因を注意して避けるだけでも痛みが半分くらいに落ち着くことも多いのですが、手に関しては安静にさせることはほぼ不可能で、少し良くなったかなあと安心できる間もなく、仕事に追われ、また痛みが増強するの繰り返しです。
そこで目に留まったのが私どものホームページに記載されている「延々と通院する必要はありません。ばね指はセルフケアを地道にしていただければ必ず回復します」という文章。
私の求めていたのはこれだ!!と直感が働いての来院です。
<事例4>ひたすら我慢すればいつかは良くなると信じていたのに編
90歳の母親を介護している60歳の主婦D子さん。
いつか治るだろうと半年もの間ひたすら指の痛みに耐えて介護を続けてきたが、もう限界です。
右手の人差し指と中指の関節が曲がったまま伸ばせなくなってしまいました。
病院にも行かずひたすら痛みと戦っているにはわけが。
3年ほど前右肩が五十肩になり、二か月ほどほぼ毎日整形外科に電気を当ててもらうため通院された経緯がありました。
しかし期待していた効果が得られず、通院する気力も消失しひたすら我慢していたら一年後には勝手に治ったといいます。
このような過去の経験から今回も痛いのを我慢していたらそのうち治るだろうと期待していたのですが、見事に裏切られました。
確かに関節を動かしさえしなければ指は痛みませんが、曲がった指では手作業が不便です。
例えば母親に下着を脱着させようと指に力を入れた途端ズキーンと電気が走るような鋭い痛みに何度も見舞われ、ほとほと我慢も限界に。
肩の場合、痛い動作を意識して避ければズキーンは免れますが、手の場合は寝ているとき以外はほぼ使わざるを得ません。
つまり逃げ道がほぼないのです。
こまったD子さんは娘さんに相談。
すると娘さんからたまたま彼女の知人が鍼治療でばね指が良くなったという話を耳にして、心が動いたそうです。
娘さんがネットでしらべてくれて私どもとご縁が出来ました。
まとめ
いかがでしょう?
以上が私どもにコンタクトくださった来院動機のよくあるパターンです。
共通して言えることは、これは手に負えないと感じ、まずは病院等を受診する。
あるいは通院した経歴がある。
しかしそこで体験したのは残念ながら失望だけ。
生きている限り手は使わないわけにはいきません。
といいますかもし手が使えなくなると日常生活の不自由さに直面します。
ですので皆さんなんとかならないかと結構必死になりますよね。
私は使いすぎて傷めてしまった痛みは自分の手で癒してもとに戻してあげるのが王道、筋と考えています。
私自身毎日長時間治療という手仕事を行い、さらには毎晩趣味のピアノでかなり手を酷使しております。
しかしながら、手を痛めることなく仕事も日常生活もできている理由はズバリ、やるべきセルフケアを欠かすことなくきっちり実行しているからです。
手のケア方法は誰でもできる簡単なノウハウです。
本当に誰でもできるやりかたです。
そして体験された方は皆さんがおっしゃいます。
「目からうろこです。たったこれだけで良くなるのですね。もっと早く来ればよかった」と。
このブログを読んでいただいて、似たようなばね指の痛みでお悩みでしたら、いちど私に相談いただけないでしょうか。
手が自由になるのとならないのとでは、生活の質そのものがガラッと変わってしまうので、「ばね指」はなかなか治らないと思いこまないでくださいね。