毎日の家事で感じる「肘(ひじ)の痛み」は「テニス肘」?

毎日の家事で感じる「肘(ひじ)の痛み」。診断名は「テニス肘」?

ドアノブを回す、フライパンを持つなど肘をひねるちょっとした動作。
そのたびに「ピリッ。」と走るいやな痛み。
「いつか治まるだろう」と様子を見ていたけれど、治まるどころかだんだんひどくなって不安がつのる・・・

「これはあかん」と病院に行くと「これはいわゆるテニス肘だね」との診断が。

「えっ?テニス肘?私テニスはしないんやけど・・・なんで?」

そうなんです、「テニス肘」ってテニスを趣味にしている方々にはおなじみの病名だと思いますが、実は運動していなくてもなるんです。

今回のブログでは、テニスだけが原因でない「テニス肘」の原因や、悪化防止のストレッチをお伝えしたいと思います。

ちょっとした動作で「ピリッ」と走る「肘の痛み」。テニスはしないのに「テニス肘」?

朝はとにかく時間がせまっているので、まさに「スピードが命」

なのに、ひねる度に痛む肘にはほとほとイヤになってきてついに病院へ。

・・・整形外科っていつも混んでるんです。

延々と2時間待ち続け、伝えられた病名はなんと「テニス肘」

「えっ?私、若いときに入っていたテニスサークル以来、ラケット持ったことないんやけど・・・ホンマに?!」

心の声が聞こえたのか先生は「あっ、テニスしなくてもテニス肘にはなるからね。」とあっさり。

わけがわからないまま受付に誘導され、湿布と痛み止めを受け取って帰途についたものの、帰宅して30分、次々と疑問がわいてきました。

「やっぱりテニス肘ってテニスに打ち込んでいる人がなるんとちゃうのん?」

夕ご飯の支度もそこそこにスマホで調べてみると、どうやら「テニス肘」は「テニスをする人だけがなるもの」というわけではないようで・・・。

実際にはテニスをしなくてもなるらしい。

「ふ~ん、そうなんや。」とちょっと納得。

テニスをしないのになぜ「テニス肘」に?気になる症状とは?

テニス肘のおもな症状

  1. 肘の外側が痛む
  2. 物をつかんだり持ち上げると痛む
  3. フキンなどを絞ろうとすると、肘の外側から腕にかけて痛む
  4. 肘が痛くて伸ばしきれない

「テニス肘」は正確には肘の外側が痛むことを指し、実は正式名称があるんです。
正式には「上腕外側上顆炎(じょうわんがいそくじょうかえん)」というそうで・・・
これだけだと難しくてよくわからない。

「外側上顆(がいそくじょうか)」というのは、手首を上に上げたり指を伸ばす筋肉がくっついている場所。

つまり「テニス肘」はこのあたりの筋肉が炎症を起こした状態。

「テニス肘」とは、「テニスをする人がなるもの」というよりも「テニスをしている人がなりやすい肘の痛み」という意味なんです。

余談ですが、「肘の内側が痛む」のは「ゴルフ肘」と呼ばれているそうですよ。

「テニス肘」の原因はやっぱり肘の使い過ぎ?

「テニス肘」は一般的に肘に負担がかかる動作を繰り返すことで、肘の外側の筋肉が炎症を起こしたものだと思われがち。

では同じように使っていても、テニス肘になる人とならない人がいるのは何故?

理由として「肘の使い過ぎ」よりも「手の使い方」に問題があるというのです。

例えば「文字を書くときに筆圧が強い」「包丁を使うときについ力が入ってしまう」など日常生活で指に力がはいりすぎる人は要注意!

最近ではデスクワークが主の会社員や、スマホを頻繁に使う人にも増えているとか。

キーボードをタッチする動作や、スマホを使う際の手首の動かし方などが負担になっているそうです。

手首の一点を固定したままで指先だけを使うクセがある人は特にご注意を!

「テニス肘」におすすめ!悪化防止にはまめなストレッチを。

手を使う動作を続けていると、もれなく蓄積されていく肘の疲労・・・。

この肘の疲労を放っておかず、「手を使ったらほぐす」「使ったらほぐす」を習慣づけるとテニス肘の悪化がかなり防げるとか。

そこで、当院の院長に簡単で効果的な肘のストレッチをふたつ聞きました。
ぜひ行なってみてくださいね。

院長直伝 肘のストレッチ

  1. 手のひらを上にして、右腕を伸ばす
  2. 左手で右腕を包み込むように下から支え、痛い場所を親指で押し込む
  3. 親指を押さえたまま右腕をゆっくり左右にひねる。ポイントは伸ばした腕の手のひらを開いておくこと。
  4. 右腕を5回ほどひねって筋肉がゆるんできたなと感じたら、親指の位置を少しずらして同様に行なう。
  5. 痛い場所がだんだん動いてくるので、腕の先に向かって何回か続ける
  6. 右腕が終わったら左腕も同様に行なう

仕上げに効果的、手のひら伸ばし

  1. 手のひらを上にして右腕を伸ばし、左手で親指以外の4本の指を下から持ってゆっくり手前に引く。
  2. 右腕が終わったら、左腕も同様に行ないます

手のひら伸ばしで気をつけたいのが、「あ~、気持ちいい」とすぐに終わらせないこと。

腕の筋肉がしっかり伸びるまで(10秒~20秒)ストレッチすると効果が出てきます。

なんとなく腕全体がぽかぽかとして、気持ちよくほぐれたと思えたら大成功!

Winter-Leaves

「肘の痛み」と体全体の硬さの関係性とは?

ここまで「テニス肘」の症状や原因、悪化防止のストレッチをお伝えしましたが、もうひとつ重要な事実が。

それは「肘が痛む人は、たいてい体全体の筋肉も硬くなっている」ということ。

力を入れすぎた状態で手首をひねる動作を続けると、まず肘にくっついている筋肉が硬くなってきます。

すると連動している肩や胸や背中などの大きな筋肉に硬さが波及。

大きな筋肉が硬くなるとさらに肘の筋肉が緊張、力が抜けなくなっていわゆる「負のサイクル」にはまってしまいます。

こうなると肘の痛みが増すばかりか、肩痛・首痛・腰痛などの心配が。

「テニス肘」とひとことで言っても、体全体に関係しているんですね。

体全体をうまく使って、家事のパフォーマンスをアップ!

「テニス肘」になる人は、共通して「体全体の筋肉も硬くなっている」とは驚きました。

体の筋肉は使っているうちに(年を重ねると余計に)硬くなるものですが、とにかく「使ったらほぐす」を習慣にしてみてください。

日頃から肘に対するストレッチを行い、無駄な力を抜く練習をすることで、動きの制限や癖が減少しスムーズに動けるようになるはず。

コツコツと続け、すぐにあきらめないことが肝心です。

とはいえ自分でいろいろと試してみたのに「肘の痛みが減らないわ~」とお困りの際は、ぜひ一度当院へお越しくださいね。

肘をはじめ体全体の治療、もちろん今回ご紹介したストレッチについても院長よりくわしくお伝えします。

少しの努力で痛みの少ない生活を手に入れましょう!

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