「首、寝違えて痛いねん。」軽い感じで言ってしまう「首の痛み」はなぜ起こる?
朝起きた時「アレ?首が痛くて回りづらい?」突然やってくる「首の痛み」。
日常生活にとても不便を感じます。
「そうはいっても2,3日すれば治まるから大丈夫」と簡単に考えがちですよね。
でも何度も繰り返したり、いつもと違う痛みを感じた時は要注意なんです。
今回のブログでは、「簡単に考えがちだけど、実は簡単ではない首の痛み」についてお伝えしたいと思います。
ただの寝違えと頸椎症はここが違う!
たまに首が痛くなるだけだと、「あはは、また寝違えちゃって・・・。」で済むのですが、困ったことに頻度が徐々に増え、なんだか痛みが増しているとしたらどうでしょう?
「これはなんだかおかしい・・・」
忙しさにまぎれて様子をみているうちに、ついにその日がやってきてしまいました。
ある朝異変に気づきます。
「あれ?何?」最初は何が起きたか全くわかりません。
それはなぜか?
なぜなら枕から頭が持ち上がらなかったから。
無理に頭を起こそうとするとズキ~ンと首に痛みが走ります。
「うわっ、どうやった起き上がったらいいんや?」
パニックになりながらも必死で考え、頭の角度を枕の上でちょっとずつ変えてなんとか起き上がりました。
でも今度は肩から首までが、まるで重い石の板が乗っているように動かないのです。
「これはいつもの寝違えと全然違う・・・」
まず顔を洗うときにひと悩み(前かがみになれない)
歯磨きをしようとしてまた悩む(顔が揺れると首に激痛)
とにかく何かをしようとするたびに「首に力がかからないようにそ~っとそ~っと。」
でもちょっとでも角度が悪いと「ひゃ~、痛い!」の繰り返しです。
さあ、困ったことになりました。
本当にただ寝違えただけでしょうか?
「首が痛い。」注意が必要なケースがあります。
あまりに突然のひどい痛みにパニックになってしまいがちですが、ここで少々冷静さを取り戻しましょう。
というのも、自分では「首が痛いから首だけに異常がある」と思っていても、実は首の痛みの奥に重大な病気が隠れていることがあるからです。
そこで今感じている首の痛みを、もう一度観察してみましょう。
- 発熱など全身の症状は?
- ズキンズキンと角度に関係なく絶え間なく痛む?
- 夜間に寝られないほどの痛みは?
- 歩行障害(歩くときに足がガクガクしたりつまずいたり)は?
- 排尿や排便の障害は起きていない?
首の痛みだけでなく、上のチェックに心当たりがある場合は、重大な病気が隠れているかもしれません。
できるだけ早く専門医で診察を受けてください。
首の痛み以外に症状が感じられない場合でも、「これはいつもの寝違えと違う」と確信したときは、病院で検査を受けて病名の判断をつけてもらうことが大切です。
病院の検査で「頸椎症」と診断
痛む首をかばいながら病院へ。
検査後、先生は「う~ん、これは頸椎症になってるねぇ、軽い方だけど」とおっしゃいました。
「これで軽い方?」ホッとしたものの「重症だったらどれだけ痛いんやろ?」と怖くなってしまいました。
ではここで「頸椎症」について簡単にお伝えしておきますね。
頸椎症とは?
背骨と頭をつないでいる骨は、7段に分かれています。
それぞれの骨の間でクッションの役目をしている椎間板(ついかんばん)が、徐々につぶれたり変形して痛みを出しているのが「頸椎症」
驚いたことに、椎間板は20才を過ぎたころには老化現象が始まり、早い人では20代前半でもひどい首痛になるとか。
うわぁ、なんだか怖い話になっています。
つまり筋肉の問題の寝違えと違い、椎間板に変形があって痛みがでている場合に「頸椎症」と診断されるようです。
最近よく聞く「ストレートネック」は「頸椎症」になりやすい?
話は変わりますが、最近TVなどで「ストレートネックは良くない」とよく聞きますよね。
かくいう私も、20年ほど前に背中を痛めて整形外科でレントゲンを撮ってもらった時「立派なストレートネックだねぇ」と言われたことがあります。
当時はストレートネックは今ほど周知されていないし、調べる方法も思いつかなかったので、「???ストレートネックって何?」と思っただけでした。
今回は便利なスマホで調べてみたいと思います。
ストレートネックとは?
本来は前方に反るように湾曲しているはずの頸椎が、筋肉にひっぱられて真っ直ぐに近い状態になっていること。
正常な頸椎は、なだらかに前にアーチを描いてるので、頭の重みや重力が分散されるそうです。
人間の体は、首のアーチ、背骨のS字カーブ、そして骨と骨の間にある椎間板のおかげで衝撃が一点にかからないようにうまく出来ているんです。
でも私のような「立派なストレートネック」だと、力のバランスが崩れやすく首や肩に過剰な負担がかかってしまう・・・その結果、血流が阻害されて慢性的な首のコリや痛み、さらには「頸椎症」にまで発展するのですね。
何だか心当たりがありすぎて悲しくなってきました。
「ストレートネック」はあくまで「首の形」なので病名ではないのですが、「頸椎症」をはじめ様々な病気の原因とみられているので、やはり改善したいところです。
首を痛める回数が確実に増えてきました・・・
年齢を重ねることで「そういえば最近、首を痛める回数が増えてきていややなぁ」と感じませんか?
今までお伝えしてきたことを考えあわせてみると、なんとなく理由がみえてきました。
あまり認めたくはないけれど、ざっくり言うと、「体の節々が年を取って柔軟性が減り、ちょっとしたことで負担がかかりすぎて痛めてしまう。」ということなのでしょうか。
・・・ではここで朗報をひとつ。
実はレントゲンなどの検査で明らかに頸椎が変形がしていても、自覚症状が出ない人がいるそうなんです。
「感覚がにぶくなってしもたんと違う?」と考えがちですが、違うんですって。
自覚症状が出ない方々の共通点として、「首や肩の筋肉が柔らかい」ことが挙げられるそうなんです。
もともとの「筋肉の質」というものはあるものの、この情報は「希望の星」ですよね。
なぜって?
なぜならたとえ頸椎が変形していても、周辺の筋肉が硬くなかったら、つらい痛みが出ないかもしれないのですから。
やはり筋肉の柔軟性を保つことが一番大切なんですね。
大きくて重い頭を支える細い首。これからも大事にしていきたい。
ここまで怖い話を含めて「頸椎症」について書いてきました。
「頸椎」が老化して変形し始めていても、日常の心がけひとつで「痛くてどうにもならへん~!」という状態を回避できることがわかりました。
キーワードは「筋肉の柔軟性」
例えば「体の芯から血行を良くして筋肉を柔らかくするため」に「鍼治療」は非常に有効です。
筋肉が柔らかければ、たとえ一瞬無理な体勢になったとしても、負担が一点にかからないので首を痛めづらくなります。
「寝違え」は筋肉レベルの傷害ですが、「ストレートネック」や「頸椎症」があると何度でも起こるので注意したいところ。
そのためにはケアをすることが大事なんです。
色々な方向や角度に動く首は、大きくて重い頭を一生懸命支える、いわば「縁の下の力持ち」
日頃からケアをして、いつまでもなめらかに動いてもらいましょう。